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PSO2二次創作小説「刻の爪痕」(5)

色々ありすぎたけど、これからはちょっと更新頻度上げていきます。
小説の展開的に、凄く閑話休題っぽくてちょっとダレ気味な自覚はあr(駄目じゃねえか)



この小説は、ファンタシースターオンライン2(PSO2)のストーリーを元にした二次創作小説です。
オリジナル要素も含まれますのでご注意ください。
ゲーム内「マターボード」を進められている方でなければ、ネタバレ状態になることをご承知下さい。

注意:初めての方はまずこちら↓
PSO2二次創作小説「Black Dream」~黒い夢~

PSO2二次創作小説「時の輪」(Ep1該当)

PSO2二次創作小説「刻の爪痕」(Ep2該当)
プロローグ
(1) (2) (3) (4)
 
 
 
(5)


ナベリウスの青空。
一ヶ月前、この星からダークファルス・エルダーが復活したのが嘘のよう。
地殻が深層まで破壊されるレベルでの巨躯の復活はこの星の半分を凍土に変えた。
無論、地殻変動は絶え間なく続いており、まだまだ安心できる状態では無かったのだが。
荒れていた天候がようやく収まり、数少ない被害の及ばなかった森林区域に彼らは降り立っていた。
その空に、一機の大型キャンプシップがホバリングしている。
その外側に巨大なホログラムモニターが表示され、そこに映し出されたのは。

『あー、てすてす…なんて言うと思ったかぁっっっっっっ!!!』

キャンプシップに設置されたスピーカーがハウリングを起こし、ビリビリと響き渡る声。
大きな声がヘッドセットからも聞こえてくるので、リュードは思わず顔をしかめてそれを外した。

『オレにマイクテストなんて必要ない!オレのたぎるフォトンの力で皆には十分聞こえているはずだ!軽く挨拶でもさせてもらうぞ!どこでも本番、いつでも本気!オレ、ヒューイ!六芒均衡の六!兼、今大会の主催だ!よろしくな!』

色気もクソもない挨拶に、どこかでブーイングが聞こえたような。

『……むう、モニター介してだと反応がわかりにくくてつまらないな。まあ、みんな盛り上がってるだろうし気にしないけど!』

「とか言いながら気にしてるのよね、この人」

くすくすと笑いながら、エリがモニターを見上げている。
リュードは深くため息を付いて、その視線の先の大騒ぎしているヒューイに眉を顰める。

『戦技大会への多数の参加、感謝するぞ!オレは主催だから参加できないという事実に打ちひしがれているところだ!こんなに楽しそうなイベントに参加できないんだからな!……くそっ、企画するんじゃなかった!』
『じゃあヒューイの代わりに私が参加してもいいか!』
『あ!こら邪魔するんじゃない!まだ挨拶の途中だ!』
『いいだろ、私だって運営に関わってるんだから喋らせろ!』

ヒューイに負けず劣らずの大きな声と共に、ホログラムモニターの中に赤い服を来た少女が割り込んできた。

『ふふん、アークスのみなよ!聞こえているか!私の声が!我が名はクラリスクレイス!六芒均衡の五だ!三英雄だ!偉いんだぞ!』
『バカマイクよこせって!…』

「…どこが軽く挨拶だよ…」
「いいじゃない。ああいう人達は目立ちたいし喋りたいのよ」

モニターの中に繰り広げられる六芒二人によるコントに溜息ばかりのリュード。
さっさと始めたいとばかりの万全な体制だから尚更。
しかし、その背に有る「武器」にエリは僅かに表情を曇らせた。
その視線に気付き、リュードはふと真顔に戻る。

「気になるか?」
「当たり前でしょ?あのエルダーの武器を使うなんて…」
「ジグ爺さんも皮肉な名前を付けたものだな。お前も造るのに協力したんだろう?」
「ええ、フォトンブースターを付けるのに光フォトンで中和しなきゃいけないって話だったから…」

エリの内包する類まれなるフォトンの多さ、大きさに目を付けたジグの頼みを、エリが進んで引き受けたのだ。
エルダーペイン、と名付けられたその巨大な剣。
剣というより、闇の鱗がみっしりと張り付いた背びれのよう。
加工の現場を見ていたエリには、その禍々しさが手に取るように分かる。
大きな弧を描いたそれは、構えるとリュードの内にある闇のフォトンを具現化したように刃が突き出して来るのだ。

「俺の中の過剰な闇フォトンを制御、行使する為の機構も備わってると聞いてる」
「…うん、それは知ってるけど…」
「大丈夫だ。『俺じゃないと扱えない』と言われて嬉しかったくらいだよ。それに―」

と、じっと闇の大剣を見据えるその顔は純粋な好奇心の塊。

「完成させた時に発現した能力があると聞いては黙っていられん、尚更こいつを使いこなしたい」
「能力?」
「使ってみれば判る、と爺さんが言っていたが、さて…」

事も無げに、エルダーペインを振り回すリュード。
その顔は、玩具を与えられた子供のように嬉々として。
こうなる事が薄々分かっていたからこそ、エリはこの危険な武器を作るのを手伝った。
そのリスクを少しでも抑えられるのならば、自分が離れていても「暴走」の危機が少しでも減らせるのならばと。
もとより、彼は他の誰よりも「好戦的」な性格。
これは止められない、とエリは小さくため息を付いた。

一方で、モニターは相変わらずの喧騒を映し出している。

『と言う事で、ルールは簡単だ!やるべきことはただ一つ!誰よりも強い者が、誰よりも早く万全に奥地へとたどり着く!そういうふうに、出来ている!!
では、アークス戦技大…』
『よーし!よーいどん!!!!』
『………おい』

グダグダな開始宣言に呆れながらも、ナベリウスの各地に散らばった者達は出発した。
と言っても、やる事は普段と大して変わらない。
自分に向かってくるエネミーを倒し、進むだけ。
エントリーした者達は最初こそ別の出発地点だが、途中に設置された指定ポイント数カ所はエントリーブロックごとで共通に決められているようだ。
チェックするのだけは忘れないように、とヒューイは言っていた。
フォトンブースターの出力を最低値にし、原生生物を倒していく。
原生生物を倒した数、場所がクリアされると、端末に次のポイントが表示されるようになっている。

「学生の頃、似たような事をやったのを思い出すわ」
「そう言われれば、俺もやったような…」
「あの頃はエネミーも何も居ない、ただの市街地の中のチェックポイントだったけどもね」

原生生物に紛れ、ダーカーも当たり前のように出現した。
それを当たり前のように倒し。
リュードはふと、その異変に気付いた。

「…これは…」
「どうしたの?」

エルダーペインがダーカーを切り捨てたその時に、はっきりと見えたのだ。
ダーカーのフォトンを、その大剣が「吸収」したのを。

ダーカーは、フォトンによってのみ完全に消滅する。
それが光フォトンであれば尚の事。
だが今斬られたダーカーは、霧散消滅する寸前に闇フォトンごと刀身に吸い込まれたように見えたのだ。
そして自分は、体内をめぐるフォトンが活性化しているのを感じている。
己のうちにあるフォトンを消費した気配が微塵もなく、今しがたの戦闘で付いた裂傷がものの数秒で塞がってしまう程に。

「これが、この剣の力って事か…?」

六芒均衡が使っている「創世器」にも引けをとらない異質な能力。
ふと気付くと、不安に満ちた目が自分を見ていた。

「…リュード…」
「大丈夫だ」
「本当に?」

リュードの目を確認するように、じっと見据えてくる。
ここまでエリが心配するのは、きっと以前の「暴走」の事があるから。
闇を押し付けられ、その闇を祓おうと足掻き苦しみ続けて来た己を知っているから。

「少しでもおかしいと感じたらすぐ手放す。約束する」
「でも…」
「心配するな。むしろ調子がいいくらいだ」

決して、不快ではない。
あの、ダークファルス・エルダーと対峙した時のような「己を見失う」ような感覚でもない。
闇のフォトンを自分の力として正しく取り込んでいるような。
エリのフォトンの性質が誰の目から見ても「光」と分かるように、己の身を位置づけているフォトンの性質は「闇」。

「これが、俺の『力』なんだからな」

それを受け入れ、己の力として行使する事にもはや躊躇は無かった。
リュードが笑うと、自分自身の不安を振り切るようにエリはぶんぶんと首を振り、ようやく笑みを返す。

「分かったわ。もう言わない」
「―さてどうする?今の会話の分遅れちまったぞ?」

ふぅ、と一息ついて、リュードは進路へと視線を投げた。
エリがマップを確認するように端末を起動すると、指定討伐数は達していたらしい。
次のチェックポイントが青い矢印で表示されている。

「うん、そうね。急がなきゃ」

元々、命綱も無しで綱渡りを続けてきたような人生を歩んできた人。
リュードがそう決めたのなら、自分が心配しても仕方ない。
それを信じるしか、無いものね。
そう独りごちて、エリは歩き出した彼の背中を追った。





幾つかのチェックポイントを過ぎ。
長いトンネルを抜けて、凍土地帯に差し掛かった時に中間順位の発表が来た。

「…俺達が暫定首位?」
『そうとも!流石は対エルダー戦の功労者!誘った俺も鼻が高い!』
『リュードとエリアルド…?聞いたことあるようなないような…????』

疑問符の飛び交うクラリスクレイスの声とは裏腹に、わっはっはっは、とヘッドセットの向こう側で笑い声が響いた。
相変わらずその音量が凄いので、思わずスピーカーを耳から少し離すリュードだった。

『と言っても、トップの連中は横並びみたいなもんだ!
 いつもはフォースがハンターがと反目し合ってるオーザとマールーのペアとか、噂の情報屋姉妹とか、ジャンとアフィンの師弟コンビとか。
 タイム的にはさほど差がない!ちょっとでも気を抜くとすぐ抜かれるからな!』
「皆頑張ってるのね」
「だな」
『まだまだ先は長いぞ!頑張ってくれ!通信終わる!!!』

ようやく耳元でがなり立てる声が消えたので、リュードはヘッドセットを戻し。

「うかうかしてられない。気合を入れていこう」

既に気合十分と言った所なのだが、更にその目が嬉々としている。
純粋に「戦い」を楽しんでいるのだろう。
ソードという大振りな武器を使っているにも関わらず、出来るだけ原生生物を傷付けないように昏倒させる鮮やかなフォトンの流れ。
ダーカーが出現した時の「出力の切り替え」の速さ。
その太刀筋の迷いの無さは、到底エリが真似の出来るレベルではなかった。

―今のままでは、私が足手まといになりかねない…?

手にあるワイヤードランスを見て、そんな事をふと考えるエリ。
そうして雪の積もる高台に差し掛かったその時、突然背後で爆音が響き渡った。

「―!?」

二人が瞬時に振り返ると。
自分達が通ってきた場所からすこしずれている森の中から、もうもうと大きな雪煙が立ち上がっている。

「何だ?」
「見て、近づいて来るわ」

その雪煙は、少しずつこちらへ移動して来ていた。
雪煙と共に、僅かに聞こえてくる音。
大きな生き物の足音のようにも聞こえる。
直後、森の中から悲鳴と共に飛び出してきた人物が居た。

「わあああああああああ!!!!!」

その背中にもう一人誰かを背負い、森から走り出てきたのは。

「…アフィン!」
「―あ、あ、相棒!?!?!?!?」

必死に逃げて来たその背中でぐったりしているのは、彼の師匠であるジャン。

「…だから、置いて逃げろと言うのに…」
「そんな事出来るわけ無いじゃないですか!!!」

一瞬の間を置いて。
叫びながらこちらに必死に走ってくるアフィンの後ろで、一際高く立ち上る雪煙と共に姿を表したものがあった。

「…造龍!!!」

リュードが言うまでもなく、骨と皮だけのようなその巨体は見覚えがあった。
鋭く尖ったその鼻先。
角に巻かれた布。

「ハドレッド…」
「あの子が追ってた造龍?!」
「生きていたのか」
「相棒!こいつやばい!!!師匠が討伐しようとしてこうなっちまった!!!」

リュードとエリ達のところへアフィンがたどり着いたのと同時に、ハドレッドは咆哮する。
それに呼ばれたように、今度はダーカーが湧き出して来た。

「…まずいな」
「怒りで我を忘れてる…?」

造龍の「脱走事件」の後、その討伐という任務がアークスに降りて来た。
数多くの造龍がアークスによって倒されているという報告が上がってきているのは知っていたが。
ハドレッドはその討伐から今まで逃れてきたのだろう、身体のあちこちに大きな傷が見て取れた。
エリの言葉を裏付けるように、狂ったようにダーカーや原生生物、森の木まで手当たり次第に破壊している。
それが雪煙となって巻き上がって居たのだ。
湧き続けるダーカーがその場の人間を取り巻こうとした時。

『グォオオオオオオオオオオオッッ!!!!』
「?!」

一際高い咆哮と共に、ハドレッドはダーカーを次々に捕食した。
バリバリと音を立てて「同族」を食っているようにしか見えない凄惨なその光景。
ダーカーを飲み下した時、造龍の身体に異変が起きた。

「…あ…!?」

アフィンがジャンを支えきれなくなり、尻もちを付く。
それは、恐怖もあったのだろう。
背に生えた黒い羽、体中に付き出したダーカーのような刺。
青黒く膨らんだ胸に闇フォトンを煮え滾らせ、その身を空に浮かべた。
溢れかえる憎悪はその形を変え、幾つもの赤黒い大きな銛を空中に生み出す。
それは、確実にアフィンを狙っていた。

「もうダメだ…!」

アフィンの諦めの呟きがリュードの耳に届いたその時。
彼は自然に、動いていた。

「 待 て ! ! ! ! 」

その声は、その行動は一見無謀にも見えた。
アフィンと造龍の間に立ち、剣を納め、ただその右掌を付き出して叫んだだけ。
そんな事では到底止められない程の憎悪と殺意だった筈なのだが。

ハドレッドは、動きを、止めた。

「…あ、相棒…?!?!」

今リュードを取り巻いているのは、ハドレッドを凌ぐ程の闇のフォトン。
その剥き出しの「殺意」を、リュードは容赦なく造龍にぶつけている。
それは、アフィンやエリにすら鳥肌を立てさせる程の威圧感。

「解ってるはずだ。お前の敵は『アークス』じゃない。そうだろう?」

ハドレッドはその言葉に我に返ったように、その身の刺を収め、リュードの元へ降り立った。
バサバサと雪の上に赤黒い銛が落ち、溶けるように消えていく。
それまで辺りを取り巻いていた狂気が消え、リュードの掌の先へ身を伏せる。
それは自分より強いものへの従順を示すように。
呆然と、アフィンはその光景を見つめ。

「…相棒って…すげぇんだな本当に…」
「リュードじゃなきゃ、止められなかったかもしれないわね」

内心穏やかでは無かったエリも胸を撫で下ろした。
造龍―ハドレッドがリュードに従うその理由は一つしか無い。
以前出会った時もそうであったように、同じ実験体として何かを感じ取った上、その力を認めた。
ハドレッドにどれだけの知能があるかは分からないが、それは少なくとも他の造龍とはかけ離れたものに違いない。
だからこそ、アークスの討伐対象であるにも関わらず今まで生き延びてきたのだろうし。
あの少女がこの個体だけをを追っている理由なのだろう。

暫く無言で、ハドレッドと視線をぶつかり合わせていたリュードであったが。

「早く行け。『彼女』に見つかる前に」

ハドレッドは僅かに頷いたようにも、見えた。
ゆっくりと傷付いた身体をもたげ、空間に亀裂を生み出し。
亀裂の中に身を躍らせ、消える。
リュードはそれを見届け、自分の闇フォトンを収めた。

「…あー、生きた心地がしなかった」

それは本音なのだろう。大きく一つ息を付いてから、リュードはようやく苦笑してアフィンに向き直る。

「大丈夫か?」
「あ、うん、俺は平気なんだけど…師匠が」

既に意識を失っているジャン。
一見外傷は無いが、その身体をサーチすると全身至る所に骨折や打撲が見て取れた。
吹き飛ばされ、何かに叩きつけられたのだろう。
あの造龍の力で殴り飛ばされたなら、どんな屈強なアークスとてひとたまりも無い。
エリは雪の上にエマージェンシーブランケットを広げ、ジャンの身体を横たえてからその身を包んだ。

「ディメイトとソルアトマイザーは飲ませたわ。これで暫くは大丈夫」

相変わらずのエリの手際の良さ。
リュードは頷いて、通信回路を開いた。

『何だどうした!トラブルか!!』

相変わらずの声に顔をしかめつつ、リュードは答える。

「凍土地帯マップ4、座標E-2ブロックで巨大エネミーに遭遇した。目標は撃退したが他パーティで負傷者が1名出ている。至急救護機を回してくれ」
『なるほどなるほど了解!そのパーティリーダーは誰だ?』

ヒューイの問いに、アフィンに視線を投げると。
慌てたようにアフィンが立ち上がって答える。

「あ、えーと。ジャン師匠です」
『ならば、そのパーティはリタイアという事で良いんだな?』
「あー…」

これだけの事があったにも関わらず、アフィンのその顔はリタイアという言葉に曇った。
こういう場に出てきている彼の意思は、以前のものとは比較にならないほど強いもののように感じる。
リュードは察したように、ヘッドセットのマイクのスイッチを入れなおした。

「戦技大会のレギュレーションは3人までだったよな?」
『ああそうだ!』
「アフィンを、俺達のパーティに引き入れる。構わんか?」

その降って湧いたような申し出に、アフィンの表情が明るくなった。

「相棒、マジで?!」
『となると、今後のエネミー討伐数は3人分のレギュレーションになるがそれでもいいか!』
「構わん。もとよりやる事は同じだ」
『結構結構!!!そのやる気を俺は買うぞ!!!
 ならばジャン氏はリタイア、すぐ救護を回す!アフィンは引き続きリュード氏のパーティで続行!以上!!頑張ってくれ!!!』

ぶつり、と通信が切れると同時に。
アフィンが申し訳無さそうに、横たわっているジャンに歩み寄った。

「すみません師匠、俺行きます」

アフィンがそう言うのと同時に、問答無用とばかりにアフィンにパーティ加入の申請を出すリュード。
それを慌てて許可し、アフィンは登録上でもリュードのパーティの一員となった。
くすくすとエリが笑って、アフィンを見る。

「3人で戦うの、久しぶりね」
「そういやそうですね先輩」
「さあ、モタモタしてる暇はないぞ。働いてもらうからな」
「お、おう!」

アフィンがもう一度与えられたチャンスにやる気を見せ、先頭に立って歩いて行き。
エリがその後ろを苦笑しながら付いていく。
リュードは殿(しんがり)から彼らを追おうとして。
ふと、右手の雪が積もった小高い丘の上へ視線を投げた。

「…」
「リュード?」

それに気付いたエリがふと立ち止まるが。
視線をエリに戻し、リュードは再び歩き出した。

「何でもない。行こう」

そうして、リュードが見ていたその丘の上に。
彼らが姿を消したのを確認したかのように、その少女はようやく姿を見せた。

「私を察知する能力…暴走した手負いのハドレッドさえ従えるあのフォトン…、何者なの…あの人は…!?」

その表情は、愕然としたまま。
再びその姿は、虚空へと消えた。



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