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PSO2二次創作小説「時の輪」(12)

色々バタバタしててちょっと間が空いちまいました。
難しいんだよね、戦闘シーンの描写は。

是非、前半部分はこの曲、後半部分はこの曲 をBGMにお読みください。




この小説は、ファンタシースターオンライン2(PSO2)のストーリーを元にした二次創作小説です。
オリジナル要素も含まれますのでご注意ください。
ゲーム内「マターボード」を進められている方(おおよそ6枚目クリアしたくらい)でなければ、ネタバレ状態になりうることをご承知下さい。

初めての方はまず

PSO2二次創作小説「Black Dream」~黒い夢~

をお読みになる事をお勧めします。

PSO2二次創作小説「時の輪」

「プロローグ」

(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)

(11)



↓PSO2二次創作小説「時の輪」(12)
爆発する音が反響して、耳を震わせる。
どのくらい、剣を振るっただろうか。
ようやく機甲種の攻撃が止み、静けさが戻ってくる。

「みんな大丈夫?」

エコーが回復をし、全員が体制を立て直す。
通路を塞ぐように、いたるところに張り巡らされた対侵入者用の探知機。
ゼノが赤いレーザーフェンスを指した。

「トラップにかかると、奴らが飛び出してくるんだな」
「それさえ気をつければ、戦いを避けられるんでしょうか?」
「そうだといいんだけど・・・」

リリーパ族を庇うようにしてしゃがんでいたフーリエは、不安そうに通路の奥を見る。
その時だった。
フーリエの手の中から、リリーパ族が歩き出す。

「・・?どうしたの?」

小さな身体でてくてくと歩き、直ぐに立ち止まった。
巨大な「壁」がそこにあった。
よく見ると、風化した壁面に何かが描かれている。
リリーパ族は、それをじっと見上げている。
アフィンがその様子に、壁面を見上げた。

「何だ、これ?」

全員が、つられるようにそれを見上げる。
大きな壁面に描かれた「図」のような、その脇に「文字」のようなものがあった。
明らかにオラクル文明とは全く違うもの。

「機甲種を残した先見文明の文字でしょうか?」
「かもしれねぇな、これもデータとして後で本部に報告しよう」
「この子、これが読めるのかな?」

エコーが訝しげにリリーパ族を見る。
考えてみれば、オラクルから押しかけてきたアークスなどよりずっと以前から、この種族は機甲種達と生活行動圏が同じであった筈。
ひょっとすると「機甲種」が暴走する以前は「共存」していたのかもしれない。
だとしても。
エリの脳裏にひとつの疑問が浮かんだ。

あまりに、警備が厳重すぎる。
何故?
侵入者をここまでして拒むのは何故?
まるで何かを守っているよう。
思い当たることは「一つ」しかない。

・・・例の武器の、パーツ?
そこまでして、守らなきゃならないもの?

「考えるのは後だ」

注意力散漫になったメンバーに、リュードが釘を刺した。
この状況で、全員が別の事を考えるのは危険。
エリは僅かに首を振ってから、頷いた。

「・・そうね」

用心深く、索敵レーザーにひっかからないように。
それですら、時折配置されている機甲種との戦闘になる。
補給が期待出来ない現状では、戦闘を重ねるだけ疲労が蓄積する。
極力、戦いを避けて彼らは進んだ。

しばらく進み。
不意に、妙に広いフロアにたどり着く。

「なんだぁ・・ここ?」

静寂の中に、アフィンの声が響く。
その中で。
「音」に気付いたのは、ニューマンの中でも大きな耳を持つエリだった。
大きな機械が駆動し始める音。

「・・・・・・上よ!!!!」

全員が、反射的にその場から飛び退いた。
轟音を立てて、頭上から「落ちてきた」もの。

「・・・なんだこりゃ?!」

ゼノが受け身を取ってから、顔を上げて目を見開いた。
今まで遭遇したどの機甲種よりも大きな「ガードロボット」。
腕のようなパーツを派手にかち合わせて火花を散らし、威嚇しているように見える。

「散開!!!」

リュードの一喝が、全員の気を引き締めた。
巨大なアームを振り回し、地面に叩きつけて、侵入者をなぎ倒そうとする。
遠距離からの法撃と、射撃。
後方支援を受けつつ、ぎりぎりの間合いで戦うリュードとエリ、そしてゼノ。
その目の前で、バリバリと音を立てて「電気」を発しようとする端末がむき出しになる。

「きゃ・・・!!」

危うく、エリは転がるように己めがけて走る稲妻を避けた。
間髪入れずに追い打ちをかけようとする巨大な腕。
リュードは即座に間に滑りこんで、振り下ろされるアームをタルナーダで弾き返した。

「もう!酷いわね!!」
「気をつけろ!思ったより素早い!」
「くっそ、逃げるのは性に合わねぇんだよ!!」

ゼノが走りながら悪態をつく。
腕を振り回したかと思えば、その巨体で舞い上がり、その場に居る者を押しつぶそうとしてきた。
だが、その「弱点」にリュードが気付く。

「・・・背面だ!!」

跳躍は、どうやらその巨大な機構に負荷を強いるらしい。
冷却機構をむき出しにし、蹲るように動かなくなっているのだ。

「了解!!」

全員の攻撃が、「冷却器」へ注がれる。
猛攻が、巨大な機械を震わせる。
直後。

「・・・うおぁ!?」

アフィンが、素っ頓狂な声を上げた。
大きなモーター音が響き渡る。
躯体にまとわり付く人間を振り払うように、その巨体が「変形」した。
呆然と、フーリエが呟く。

「戦車・・・?!?!」
「うわうわうわわわわわ!!!!」

前面にある砲台から絶え間なく撃ち出されるエネルギー弾に、アフィンは逃げ惑った。
移動速度が格段に上がり、リュード達は追いつけない。
「肩」の部分に据え付けられた「ミサイルポッド」から、雨のようにミサイルが撃ち出される。
ゼノは走りながら、振り仰いで叫んだ。

「エコー!!」
「解ってるわよ!!!みんな下がって!!!」

エコーの杖に「電撃」のフォトンが蓄積される。
狙うのはやはり「背面の冷却器」。
ほんの僅か停止した瞬間を狙って、巨大な機体を取り巻くように帯電地帯が形成される。

「食らいなさい!!!!」

強大な「稲妻」が、打ち下ろされた。
張り巡らされた雷の床と、上からの落雷。
空気を裂く爆裂音。
何度も、何度も。
これでもかと、エコーは「ラゾンデ」を撃ち込んで行く。

いくら巨大なガードロボットとはいえ、それは「機械」の塊。
壮絶な電撃の応酬に、断末魔のような大きなきしみを立ててそれは沈黙した。

「・・・・倒したんでしょうか・・・?」
「多分・・・?」

恐る恐る、アフィンとフーリエが歩み寄る。
完全に鉄塊と化したその「物体」を確認して、リュードはようやく剣を収めた。

「体制を立て直そう、皆無事か?」
「OKよ」
「こちらも大丈夫です」
「ったく、次から次へと・・・」
「何とかなったみたいね」

ほう、とエリが息をついた。
その時だった。
振動が、その場に居た全員の身体を揺らす。

「何だ・・・?!?!」

低くうなり続ける機械の音。
辺りには、その音の発生源は見当たらない。
リュードは、ふと視界の奥にある「入り口」に気付いた。
黙ったままその場所を見据えるリュードに、アフィンが顔をしかめる。

「・・・ちょっと待ってくれよ、まだ何か居るっての?」

ゼノがギロリと視線を送った。
蛇に睨まれた蛙のように、アフィンは押し黙る。
フーリエはふと、足元で震えるリリーパ族に気付いた。

「・・・大丈夫?」
「りー・・・」

黒く口を開ける大きな「入口」に、リリーパ族は震えながら。
それでも、歩きはじめた。
何かに導かれるように。

「・・・行こう。道は他にない」
「だなぁ、ちょっと気合い入れねぇと」
「支援に徹したほうがいいかな?」
「無理だけはしないようにね、みんな」
「無事に帰るまでが、任務ですからね」
「はーぁ・・・仕方ないか、腹くくろう・・・」

各々が覚悟を決め。
リリーパ族の後に続いて、その入り口へと向かった。



「な・・・・・!?!?」

立ち尽くし、呆然と見上げるアフィンがいる。
夜明けが見える巨大な「吹き抜け」。
アフィンだけではない。
全員が、その光景に絶句した。
一昼夜戦い通しだったはずなのに、眠気など吹き飛んだ。

「砂上船・・・?」

エリが小さく呟く。
そこに鎮座していたのは、巨大な「船」。
小さな山ほどありそうな構造物。
だが、普通の船ではない。
そこかしこに機銃やミサイルランチャーが装備されているのだ。
エコーがうんざりとばかりに顔をしかめた。

「戦艦・・・かしら?」
「こんなでっかいもの、何で今まで確認されなかったんだ」
「いや・・・よく見ろ」

辺りを見回して、リュードが呟く。
そこかしこにあるクレーンや鉄の部品。

「ここは『造船所』だ」
「つい最近、作られたってこと?」
「恐らくな」

構造物自体に古さは感じられない。
周辺の捜査をしつつ、ゼノが首を傾げる。

「・・・何で、奴らこんなもの作ってたんだ・・?」
「ダーカーが発生したから?」

もしくは、「対アークス」の為?
そう言いかけて、エリは口を噤んだ。
ありえない話ではない。
「愚かなるヒト」の存在。
それに対抗するため、自衛のために「機甲種」がこれを生み出した可能性を否定出来ないのだ。

「・・・・考える時間は、あまり無いようだぞ」

リュードが剣を抜いた。
低く唸る音は、この「戦艦」が稼働を始めた証拠。
嘴を開くように、ゆっくりと「艦首」の装甲が開く。
そこにあったのは。

「来るぞ!!!」

全員が走りだしたほんの僅かの差。
今まで彼らが居た場所に、四門の主砲から撃ち出された極太のレーザーが穿たれる。

「きゃ――――――――――!!」
「黙って走れ!!」

ゼノがエコーを引っ張るようにして走る。
こんなものを食らったら、人間など一瞬で蒸発してしまう。
主砲の射程外に逃げるように走った所で、リュードが気付いた。

「分断された?!」

左舷にリュードとエリ、アフィン。
右舷にゼノとエコーとフーリエ。
このままでは、双方が消耗する恐れがある。
間髪入れずにゼノから通信が入った。

『俺らはミサイルポッドを破壊する、旦那たちはその間に機銃系を潰してくれ!!』
「・・了解した!」

側面にとりつき、一つ一つの砲台を破壊していく。
同時に、雨のように降り注いでいた「小型ミサイル」の攻撃が次第に沈静化していく。
ゼノ達が砲台を破壊しているのだろう。
離れていると集中砲火を浴びかねないが、巨大なその船体に取り付いてしまえばこちらのもの。
所詮は「無人」。
機械のワンパターンな攻撃など、死地を幾度となく乗り越えてきたアークス達には効くはずがない。
人の「臨機応変さ」に反応しきれないのだ。

うっとおしく掃射を続けていた最後の銃座を沈黙させた時に、それは起きた。

「・・・動き出した?!」

轟音と共に、振動が伝わってくる。
砂地を移動する為のホバリング機構のスカートが膨らみ、猛烈な空気が吹き出していた。
濛々と立ち昇る砂埃。
エリは、唐突に「それ」に気づいた。

「・・・地上へ出る気だわ!!!」
「何だと!?」

地上への「出口」。
空が見えていたのはその「なだらかなスロープ」があったから。
戦艦があまりにも巨大すぎたため、見えていなかった。
巨大なホバー戦艦は、少しずつ出口へと向かい始める。
アフィンが真っ青になった。

「こんなもの、外へ出したら皆が・・・!!」

夜明けの空が、少しずつ近づいてくる。
リュードは通信スイッチを入れた。

「ゼノ、聞こえるか」
『おう旦那!無事か!!』
「こっちは大丈夫だ、それより船が動き出している。どうやら地上へ出ようとしているらしい」
『何だって・・?!』
『これが地上に出たら、リリーパ族だって・・・!!』

焦燥感が伝わってくる。
通信の向こう側でフーリエが憤慨するのが手に取るように分かった。
リュードは努めて冷静に、言葉をつなげた。

「どこかにこの船の制御システムがあるはずだ、それを叩こう」
『それならもう見つけてる、甲板へ上がってくれ!』

甲板?
エリとアフィンと、それぞれが頷いて。
一気に、船体側面から甲板へ。
そこにあったもの。
甲板上にあったそれは、少し前に相手をしたガードロボットよりも遥かに大きな「本体」。

「こいつだ!こいつがこの船を操ってんだよ!!!」

ゼノがそのアームの「根元」を攻撃しながら叫んだ。
少し離れて、破壊した砲台の上から、エコーとフーリエがゼノに支援しつつ攻撃を続けている。
「本体」はまるで生き物のように船の上を縦横無尽に動き、その巨大な「アーム」で侵入者をなぎ払う。

「アフィン君、エコーとフーリエちゃんに合流して!」
「は、はい!!」

アフィンを「比較的安全な場所」へと行かせた後。
エリはリュードと背中合わせに張り付くようにしてワイヤードランスを構えた。

「・・・図体がでかい分、小回りが効かないようだ」
「そうね、としたら・・・」
「取り付く方が早い」
「了解!」

本体から次々に撃ち出される「小型のビット」を破壊しながら、その「腹の下」へと潜り込む。
「脇」に取り付けられた「バルカン」へ、これでもかと猛攻を加えた。
銃座を破壊した直後。
ゼノ達が攻撃を加えていた「両腕」が轟音を立てて外れた。

「よっしゃぁ!!」

と、ゼノがその正面に回る。
その時。
嘴をもたげるように、その「腹」にある巨大な「主砲」が開かれた。
呆然と立ち尽くすゼノにその「照準」が合わされ、エネルギーが集約する。

「・・・・・うっそだろ・・?」

ゼノが死を覚悟した瞬間。
強烈な「ビーム砲」が発射された。

「・・・・・!!!!」

気付くと、エリと共に「甲板上」を転がっていた。
本当に、既の所で助かったらしい。

「馬鹿ね!ぼうっとしない!!」
「わ、悪ぃ」

慌ててゼノが立ち上がった時、その「主砲」の巨大な砲身が巨大な剣によって粉砕される。
全ての「攻撃」が沈黙した。
呆然とその様を、ゼノは見つめた。

「・・・すっげぇなぁ旦那」
「今頃気付いたの?」

僅かに得意げな口調で、エリが笑う。

「生粋のハンター、って感じだな」
「そうね。でもだからこそ『背中』を守る人が必要だと思うの」
「へぇ?」
「貴方も同じよ?ゼノ」

エコーが駆け寄ってくるのを見て。
ゼノは頭を掻いて、苦笑した。
剣を構えたまま、リュードが呆れたように二人を見る。

「何を話してる、まだ終わっちゃいないぞ?」

未だ、船は地上へ向かっている。
目の前には本体の「中枢部」がむき出しになっていた。
そこへ、唐突に「ターゲット」が表示される。

「・・・俺だってなぁ!!!」

恐怖と闘いながらアフィンが必死に撃ち込んだ「ウィークバレット」。
撃ち込まれた部分の組成が「柔らかく」なる、特殊なフォトン弾。
それに気付いたゼノが、叫ぶ。

「上出来だ、ルーキー!」
「一気に叩くぞ!!!」

全員の攻撃が、「コア」へ叩き込まれる。
それでも動きが止まらない。
地上まで、あと僅か。
時間がない。
あまりやりたくはないが、そうも言っていられない。

「・・・全員、下がれ!!」

叫びと同時に。
巨大なタルナーダを更に覆い尽くす「巨大なフォトンの刃」が発現した。
ゼノがその「技」に驚愕した。

「・・・オーバーエンドだと?!」

扱う者の負荷を強いる、オーバーエンド。
その刀身の大きさで、術者の「フォトンの能力」が計られる技。
未熟なハンターではフォトンの刃を出すことすらままならない。
出力過多で、リュード自身が「封印」していた技だった。

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおああああああああああああああああああ!!!」

咆哮と共に。
タルナーダの数倍にも上る長さのフォトンの刃が、制御コアに打ち降ろされた。

一瞬の沈黙の後。
船の底あたりで、小さな爆発が起きた。
それは、徐々に周りに誘爆していく。
次第に轟音と振動が増し。
その「感覚」に、エリの全身が総毛立った。

「・・・いけない、これは・・!!」

船自体が、爆発する!?
制御システムが破壊された「巨大な戦艦」は、そのエネルギーの暴走を止める術が無くなった。

「みんな、逃げて!!!」

全員が蜘蛛の子を散らすように脱出する中で。
ただ一人、動けない人物が居た。
力を使い果たし、片膝をついて蹲るリュードが目に入った。

「・・・!!」

エリは咄嗟に駆け出そうとするが。
それを「ゼノ」に止められた。
叫び声は爆音と炎と煙に包まれた。

(13)へ

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